Blazor は、Web開発を行う .NET 開発者にとって、最もホットなトピックです。Web 開発の世界が日々進化する中、Microsoft の Blazor フレームワークは、革新的な方法で対話型Webアプリケーションの開発を可能にしました。このフレームワークを利用することで、開発者はC#と.NETの機能を最大限に活用しながら、複雑なJavaScriptの使用を避け、より広範な.NETエコシステムとシームレスに融合した魅力的なWeb体験を提供できます。ただし、現在市場には多種多様なBlazorコンポーネントライブラリが存在しており、最適なライブラリを選ぶことはやや困難になりがちです。
そこで、開発者が効率的に優れたユーザーインターフェースを構築できるよう、特におすすめのBlazorコンポーネントライブラリTOP7を厳選しました。
Ignite UI for Blazor を試してみましょう
- Blazor UI ライブラリの概要
- 優れたBlazor ライブラリが提供するべき特徴
- 最適なBlazor コンポーネントライブラリとは?
- 最適なBlazor UIライブラリ TOP7のご紹介
- まとめ...
Blazor UI ライブラリの概要
Blazorに関しては、Blazor ServerやBlazor WebAssemblyに関する詳細は既に別の記事で触れていますので、そちらをご参照ください。Blazorコンポーネントライブラリは、クライアントサイド及びサーバーサイドのアプリケーション開発のために特化して設計された、事前に準備された再利用可能なコンポーネント群です。これらのコンポーネントはWebアプリケーションの基本的な構成要素として機能し、シンプルなボタンや入力フィールドから、より複雑なBlazorデータグリッド、チャート、対話型ウィジェットに至るまで、様々なUI要素を提供します。
優れたBlazor ライブラリが提供するべき特徴
Blazorコンポーネントライブラリを選ぶ際には、以下の点を考慮する必要があります。
- プロジェクトの要件に合わせてコンポーネントをカスタマイズするなど、テーマ設定の柔軟性はありますか?
- アプリケーションのデザインに合わせて、コンポーネントのスタイルや配色を調整するスタイル設定オプションはありますか?
- アクセシビリティ(利用しやすさ)やコンプライアンスの要件を満たしていますか?
- すべてのユーザーがアプリケーションを快適に使用できるようにするためのサポートが整っていますか?
- ライブラリ内のコントロールは、パフォーマンスと効率性を考慮して最適化されていますか?
- コンポーネントの使用法、カスタマイズ可能なオプション、デモ、ビデオチュートリアルなど、包括的なドキュメントが提供されていますか?
- コミュニティのサポート体制は充実していますか?Discord、GitHub、Chat、その他のサポートチャネルを通じて、迅速かつ信頼性の高いサポートは受けられますか?
- ライブラリは定期的に更新され、新しい要求に応じて機能が追加され、問題やバグが解決されていますか?
- コンポーネントは、異なるブラウザーやプラットフォーム間での互換性を確保していますか?シームレスな動作が保証されていますか?
- 既存の開発ワークフローやプロジェクトにライブラリを簡単に統合できますか?
- コストとライセンスの条件は、プロジェクトの予算や要件に適していますか?
最適なBlazor コンポーネントライブラリとは?
最適な Blazor コンポーネント ライブラリは、単に基本的なビルド済みコンポーネントを提供するだけではありません。コンポーネントの機能だけでなく、その使いやすさ、グリッドとチャートのパフォーマンス、ドキュメント、サポート、およびそれらが最新のWeb開発のベストプラクティスとどのように連携するかに対処する包括的なソリューションを提供する必要があります。
最適なBlazor UIライブラリ TOP7のご紹介
最新のアプリケーションを迅速に構築するためのショートカットとなる、おすすめのBlazor ライブラリTOP7をご紹介します。
Ignite UI for Blazor
Ignite UI for Blazor コンポーネントライブラリは、リッチでレスポンシブな Web アプリアプリケーションの開発を目指している C# および .NET 開発者様のために特別に設計されています。このライブラリには、35種類のネイティブ Blazor UI コントロールと、あらゆるアプリケーションシナリオ用に対応する60種類以上の高性能チャートが含まれており、Blazor Server、Blazor WebAssembly、.NET 8 に対する完全なサポートを提供します。また、行と列の仮想化、データ入力のサポート、顧客が期待するUXインタラクションを実現するための多様な機能が含まれています。
Ignite UI for Blazor に含まれるコンポーネント:
データグリッド、ツリーグリッド、ピボットグリッド、円グラフ、財務チャート、ドックマネージャー、ツリーマップ、ステッパー、アコーディオン、拡張パネル、タブ、コンボ(マルチ&シングルセレクト)、ダイアログ、セレクト、その他多数のコンポーネントがあります。
Ignite UI for Blazor が提供する機能:
- ローコードUIビジュアライゼーションツールのApp Builderを使用して、次世代の高パフォーマンス Blazor アプリケーションを構築できます。
- 複数の行と列のデータを処理できる超高速グリッドコンポーネントがあります。
- 複雑なレイアウトを細かく管理しやすいパネルに分割するドックマネージャーがあります。
- 特定のデザインや機能要求に合わせて調整可能な、高度にカスタマイズ可能なコンポーネントがあります。
- カスタムテンプレート(例)とリアルタイムのデータ更新にアクセスできます。
- データ入力(例)を簡素化し、最小限のコードでデータにバインドする方法を高速化します。
- 表現力豊かなダッシュボード(例)を構築し、何百万ものデータポイントをレンダリングできます。
- Google FinanceやYahoo Financeのチャートを含む、豊富なチャートコンポーネントがあります。
- 豊富なドキュメント、デモ、コード例、すぐに使用できるBlazorアプリケーション例が提供されます。
- GitHubでの100%の透明性を実現しています。
- さまざまなサブスクリプションプランが用意されています。
Radzen Blazor
Radzen Blazor コンポーネント ライブラリはオープンソース製品であり、商用利用も無料です。シンプルな入力フィールドや基本的なフォームコントロール、機能豊富なデータ グリッドなど、高度なマテリアル設計コンポーネントを提供しています。また、ダッシュボードやアプリケーションを構築するために必要な機能も含まれています。
Radzen Blazorに含まれるコンポーネント:
データ グリッド、スケジューラ、ドロップダウン、ダイアログ、DatePicker、グラフ、レイアウト、スプリッター、カード、ツリー、テーマ、タイポグラフィ、アイコン、アコーディオン、ドーナツ グラフなどがあります。
Radzen Blazorが提供する機能:
- 24時間専任のカスタマーサポート。
- データソースへの接続を支援するツールを通じて、データバインディングを簡素化します。
- 開発者は、コンポーネントの外観、動作、およびロジックを調整できます。
- 70種類以上の無料コンポーネントがあり、データが豊富なシナリオにも対応できます。
- Radzen Blazor Studioを使えば、ユーザーはWYSIWYG(What You See Is What You Get)方式のBlazorデザイナーで直感的にBlazorページを作成できます。
- アプリケーションを保護するための組み込み認証および承認機能が含まれており、セキュリティ面でも安心です。
MudBlazor
MudBlazor は Blazor 用のオープンソースのコンポーネントライブラリです。開発者は C# と .NET を活用してインタラクティブなWebアプリケーションを作成できます。
MudBlazorに含まれているコンポーネント:
ボタン、ダイアログ、フォーム、データテーブル、タブ、チップ、ポップオーバー、ナビゲーションドロワーなどがあります。
MudBlazorが提供する機能:
- ユーザーフレンドリーでクリーンな構造に重点を置いています。
- テーマサポートがあり、アプリケーションの外観を簡単に調整できます。
- GitHubに5000以上のスターを獲得しており、多くの開発者から支持されています。
- 高度にカスタマイズ可能でモダンなデザインを提供します。
Blazorise
Megabitにより開発された、80種類以上のネイティブBlazor UIコンポーネントを備えたオープンソースプロジェクトです。
Blazoriseに含まれるコンポーネント:
データグリッド、ボタン、入力フィールド、カード、テーブルなどがあります。
Blazoriseが提供する機能:
- Bootstrap、Tailwind、Bulma、AntDesign、Materialなどの複数のCSSフレームワークに対応しています。
- ボタンのカスタマイズや、色、フォント、スタイルの変更が容易に行えます。
- Blazorise Data Gridは、堅牢なデータレイヤーを利用して高速なデータ処理やクライアントサイドでのデータ検証を実現しています。
- リアルタイムの更新、アクセシビリティの向上、テーマ設定、カスタムテンプレートが可能な直観的なAPIを提供します。
Syncfusion Blazor
Syncfusion Blazor ライブラリは、開発者が Blazor を活用して、最新かつ機能豊富で応答性の高い Webアプリケーションを構築するための支援を目的として設計された、高品質な UIコンポーネントとコントロールのコレクションを提供します。
Syncfusion Blazorに含まれるコンポーネント:
データグリッド、ピボットグリッド、ツリーグリッド、ボタン、ツリーマップ、スケジューラ、日付ピッカー、範囲セレクタ、チャート、チップ、チェックボックス、カラーピッカーなどがあります。
Syncfusion Blazorが提供する機能:
- 任意のBlazorアプリケーションに統合できる堅牢なPDF機能を提供します。
- 80種類以上のUIおよびデータ視覚化Webコンポーネントを含む、反応性に優れた軽量なコントロールを豊富に揃えています。
- Razor クラス ライブラリ (RCL) を通じて、さまざまなプロジェクトや Blazor アプリケーション間でコンポーネントを共有できます。
- さまざまな商用/コミュニティライセンスオプションを提供しています。
DevExpress Blazor
DevExpress Blazorは商用UIコンポーネントライブラリで、最先端のインタラクティブなWebアプリケーションを構築するための多様なコンポーネントと機能が用意されています。開発者は、C# を用いて、Blazor Server 及び Blazor WebAssembly の両方に対応する印象的なUX を容易に開発できます。
DevExpress Blazorに含まれるコンポーネント:
データグリッド、チャート、ボタン、フォームレイアウト、グリッド/スタックレイアウト、多目的ページャー、ポップアップウィンドウとフライアウト、タブ/タブコントロール、メニューとドロップダウンなどがあります。
DevExpress Blazorが提供する機能:
- サーバー側及びクライアント側のアプリケーションに最適化された高速なデータ グリッド、リストビュー、入力フィールド、その他のネイティブ Blazor コンポーネントがあります。
- マスター詳細画面、データ集計などの機能を簡単に実装できます。
- データの視覚化や分析のための多彩なオプションがあります。
- 効率的なデータ読み込みと、リモートデータ/非同期データ処理にバインドする機能があります。
- マスター/詳細データの表示機能があります。
- Blazor RTF Editor: 高度なテキスト編集機能をアプリケーションに統合できます。
Telerik UI for Blazor
Telerikは商用UIコンポーネントライブラリで、 Telerikのネイティブ Blazor UI コンポーネントを使用することで、Blazor 開発者は、高性能なグリッドや 110種類以上のネイティブでカスタマイズ可能なコントロールとウィジェットを使用して、新規アプリケーションの開発や既存のWebプロジェクトを最新化できます。
Telerik UI for Blazorに含まれるコンポーネント:
リストビュー、ページャー、ピボットグリッド、グリッド、フィルター、ガントチャート、カレンダー、スケジューラー、オートコンプリート、コンボボックス、日付ピッカー、カラーパレット、ドロップダウンリスト、スライダー、ダイアログ などがあります。
Telerik UI for Blazorが提供する機能:
- Blazorアプリケーション開発における様々なシナリオに対応できる多彩なコンポーネントと機能があります。
- コンポーネント、フロントエンドのドキュメント、ツールを組み合わせて、Design System Kitを構築します。
- 様々なニーズや予算に対応する柔軟なパッケージオプションがあります。
- Telerikチームからの優れたカスタマーサポートがあります。
- プロによるデザインが施されたテーマ。
- 大規模で活発なコミュニティの存在があります。
まとめ...
最終的に、最良のBlazorコンポーネントライブラリが開発チームに提供するものとは何でしょうか?
まず第一に、これらのライブラリはコンポーネントの再利用性を提供します。開発者は毎回一から始めるのではなく、様々なプロジェクトで既に用意されているコンポーネントを容易に活用することで、時間とリソースを大幅に節約することができます。
また、スケーラビリティも重要な要素です。アプリケーションの複雑さが増すにつれて、新しいコンポーネントを問題なくライブラリに追加することで、既存の機能やロジックを保持しながらアプリケーションを拡張することが可能になります。
さらに、カスタマイズオプションの存在は、テーマやスタイルといった要素を細かく調整することを可能にし、プロジェクトの多様性に応じて、ユーザーにとって一流のUXを提供しながら、ユニークなアプリケーションを構築する上で不可欠です。
この記事の原文は以下よりご確認いただけます。 [Katie Mikova(https://www.infragistics.com/community/blogs/p/contributor?un=127BB041E697AF87E6901A3826409CAE979D6BB7) (ケイティ・ミコヴァ) / 2024年3月15日(金)