ソリューション・コンサルタントの山口です。本日、Web / デスクトップ / モバイル 様々な開発プラットフォームに対応するUI開発コンポーネントスイートの最新版「Infragistics Ultimate 2020 Vol.2」をリリースしました!
このエントリでは、今回のリリースでどのようなアップデートがあったのかを簡単にご紹介します。個別の機能については文中のリンクをご覧ください。
はじめに
今回のリリースを以下の4つのカテゴリに分けて紹介していきたいと思います。
- クロスプラットフォーム開発向け新製品
- WindowsForms、WPFの.NET 5対応
- モダンWeb開発製品のアップデート (Angular、Blazor、React、Web Components)
- Indigo.Design App Builder 公開!
クロスプラットフォーム開発向け新製品
クロスプラットフォーム開発のテクノロジーがすごい勢いで進化し、次々に新しい技術やフレームワークが出てきておりますが、弊社UI開発ツール製品もそれに伴い進化を続けています。今回の Infragistics Ultimate 20.2 のリリースでは、クロスプラットフォームアプリ開発向けの3つの新しい製品がプレビュー版として追加されています。
これで、最新のクロスプラットフォーム開発向けのフレームワークを利用して、弊社が提供するグリッドやチャート等のコンポーネントを使用して高い機能性とパフォーマンスを兼ね備えたアプリケーションを構築できるようになりました。これらの各製品は今回のリリースではプレビュー版ですが、次のコントロールが含まれます。
- Bullet Graph
- Category Chart
- Data Chart (50種類以上のチャートタイプに対応)
- Data Grid
- Doughnut Chart
- Linear Gauge
- Pie Chart
- Radial Gauge
- Sparkline
以下、これら3つのテクノロジーの簡単なサマリです。
Uno Platform
UWPベース(C#及びXAML)の単一コードベースを使用して、Windows10、iOS、Android、macOS、Linuxで動作可能なネイティブアプリやWebアプリ(WebAssemblyベース)を構築する事ができます。Model-View-ViewModel(MVVM)デザインパターンがサポートされており、(弊社が技術トレーニングを提供している)MVVMフレームワークである Prism も使用することができます。
UWP
UWPは、PC、Xbox、Surface、Surface Hub、HoloLens、IoTデバイスなどのWindows10デバイス用のクロスプラットフォームクライアントアプリケーションを作成するためのMicrosoftが提供しているプラットフォームです。 UWPアプリは、WinRT API、Win32 API、および.Netクラスを利用して、単一のコードベースで複数のプラットフォーム間で実行できるアプリケーションを提供できます。
WinUI
Windows UIライブラリ(WinUI)は、Windows デスクトップアプリと UWP アプリの両方に対応するネイティブユーザーエクスペリエンス(UX)フレームワークです。簡単に言うと、WinUIは、MFC、WinForms、WPF、またはUWPアプリで使用できるように、Windows 10 SDKから切り離された Fluent Design System に基づくUIコントロールのセットです。
ということで、クロスプラットフォーム開発の選択肢が増えておりますが、Xamarin を含めどのテクノロジーを選択しても 弊社UI開発ツールで対応可能となりました!
各製品の詳細は個別のBlog記事でご確認下さい。
Ultimate UI for UWP プレビュー版リリース!
Ultimate UI for Uno Platformプレビュー版リリース!
Ultimate UI for WinUI プレビュー版リリース!
.NET 5対応
今回のリリースでは、Windows Forms製品とWPF製品の両方で、.NET の最新版である .NET 5 をサポートしました。.NET 5のリリースにより、アプリケーションのパフォーマンス向上やデスクトップアプリのサイドバイサイドインストール、自己完結型アプリケーション、WindowsOSに依存しないアプリ実行など、様々な利点を享受できるのと同時に、VisualStudioで最新の.NET5 CLI ツールや SDK スタイルのプロジェクト、最新の C#9 等を活用して生産性の高い開発を行うことができるようになりました。
なお、弊社 WPF 製品については、.NET Core3.1 と .NET 5 の両方のバージョンで新しい Visual Studio デザイナー及びVisual Studio のツールボックスをサポートしました。Windows Forms製品についてはデザイナー・ツールボックスサポートを鋭意対応中ですので、準備ができ次第リリースいたします。※アプリ動作には問題ありません。
モダンWeb開発製品 - Ignite UI
Ignite UI は、モダンWeb開発向けの高機能・高性能なUIライブラリですが、今回のリリースでは Angular / React / WebComponent / Blazor の4つのプラットフォームにて、新しいコンポーネントや機能を追加しております。
Ignite UI for Angular
Ignite UI for Angular は、純粋な Angular Component として開発されたUIライブラリで、JavaScriptベースのライブラリをAngular向けにラップして出荷しているものではないため、完全にAngularのお作法に則って利用いただけるAngular開発者に嬉しいUIライブラリです。マテリアルデザインベースで、Angular Material で実現が難しいような複雑な、あるいは高い機能性やパフォーマンスを実現するためのUIコンポーネントを提供しています。
Ignite UI for Angular は、メジャーリリースとは別ラインで継続的にリリースを続けておりますが、ここ最近のアップデートを以下に纏めます。
- Angular v11 サポート
- グリッド上での行追加機能(対象コンポーネント:グリッド、ツリーグリッド)
- 階層グリッドの複数セル選択操作の改善
- よりExcelライクなフィルタ機能の提供(対象コンポーネント:グリッド、ツリーグリッド、階層グリッド)
- Excel形式でのエクスポート機能(対象コンポーネント:グリッド、ツリーグリッド)
- 220種類以上のマテリアルアイコンの提供
- アクセシビリティの改善
Ignite UI for Blazor
Ignite UI for Blazorは、今年 Ignite UI ファミリーに追加された新しい製品です。正式版がリリースされたのは3か月前でしたが、今回のリリースで更にアップデートが行われました。 日付ピッカーなどの新しいコンポーネントの追加、グリッド上での行編集などの機能追加、Excelをクライアント(ブラウザ)側で生成・操作できる Blazor Excel Library の追加など、強力にアップデートされております。
詳細は個別のBlog記事でご確認下さい。
Ultimate 2020 Vol.2新機能 - Ignite UI for Blazor編
Ignite UI for React
Ignite UI for React は、組み込みの列タイプ、テンプレートサポート、列ソート・フィルタリング、グループヘッダー、編集、選択などのインタラクティブな機能を備えたパフォーマンスに優れたグリッドや、様々なデータ視覚化表現に対応したチャート部品等を React 開発者向けに提供しています。
今回のリリースでは、データグリッドのアクセシビリティの向上や強力な行編集機能により、グリッドの機能セットがさらに拡張されました。
詳細は個別のBlog記事でご確認下さい。
Ultimate 2020 Vol.2新機能 - Ignite UI for React編
Ignite UI for Web Components
Ignite UI for Web Component は、HTML標準準拠の Web Component として提供されている UI ライブラリで、ピュアなJavaScript/HTMによるフロントエンド開発やVue.jsを始めとしたSPAフレームワークをベースとした開発でご利用いただけます。(AngularやReactでも Ignite UI for Web Component を使えますが、開発の容易さから Ignite UI for Angular / React をそれぞれご利用いただくのが良いです。)
今回のリリースでは、グリッドのアクセシビリティが大幅に改善されました。また、複数列のコンボボックスや新しい日付ピッカーなど新しいコンポーネントも追加されています。
詳細は個別のBlog記事でご確認下さい。
Ultimate 2020 Vol.2新機能 – Ignite UI for Web Components編
Indigo.Design App Builder 公開!
今回のリリースで、Indigo.Design AppBuilder が一般公開されました。Indigo.Design App Builder は、実用的なビジネスアプリを素早くデザイン~構築するための新しいツールです。クラウドベースのツールであり、Visual Studio上でのUIデザインのように、ブラウザ上でUI要素を配置したりテーマのカスタマイズができる WIZIWIG エディターとなっており、HTMLやCSSの知識や経験が豊富でない開発者でもWebアプリケーションデザインを簡単に行うことができます。また、Adobe XD や Sketch、Figma といった一般的なデザインツールとの互換性を持ち、実際のUIコントロール(弊社が提供しているIgnite UI for Angular等)のデザインやテーマオプションにより、開発者だけでなくUIデザイナーも強力にバックアップします。
詳細は個別のBlog記事でご確認下さい。
Announcing Indigo.Design App Builder(英語記事)
※↑追って日本語の個別記事も公開予定です。
まとめとウェビナーのお知らせ
今回のアップデートでは、最新の .NET 5 への対応やクロスプラットフォーム開発周りでの新製品のリリース、更にAngularをはじめとしたJavaScriptベースのモダンWeb開発向け製品のアップデートと、非常にアップデートが多いリリースとなりました。このBlog記事では触れておりませんが、WPFやWindows Forms、jQuery製品なども引き続きメンテナンスや細かいアップデートを続けております。今後も弊社製品のアップデートにご期待下さい!
最後にセミナーのお知らせとなりますが、今回のリリース内容をデモを交えてご紹介するウェビナーを1月19日(火)に開催します。オンライン開催と言うことで非常に参加しやすくなっておりますので、以前のバージョンを利用されている方、過去に利用されていた方は是非ご参加くださいませ。