こんにちは、Infragistics ソリューションコンサルタントの田上です。
本記事では、ChatGPT・Claude・Cursor・Copilotなどを活用したAIコーディングと、Infragisticsの高品質UIコンポーネントを組み合わせ、開発プロジェクトで「QCD(品質・コスト・納期)の三拍子」を揃える方法をご紹介します。
AIでコードを自動生成する時代になり、開発効率は飛躍的に上がりました。しかし、こんなお悩みはありませんか?
- AIが生成したコードが、社内のUIルールや品質基準を満たしていない
- 試しにAIで作ったUIが、パフォーマンスや操作性で不満が残る
- 複数人での開発で、生成コードの一貫性が保てない
- 「早く作れる」だけでなく、「高品質かつメンテナンス性の高いUI」にしたい
実際、AIだけに任せてしまうと、スピードは出るが品質や保守性で苦労するという声をよく聞きます。
こうした課題を解決するのが、Infragisticsの高性能UI部品と、ChatGPT・Claude・Cursor・CopilotといったAIツールの適材適所な使い分けです。
本記事では、企業のAI部門やDX推進担当の方に向けて、 ChatGPT・Claude・Cursor・Copilotなどの最新AIコーディングツールと、Infragisticsの高品質UIコンポーネントを組み合わせて、AIモデル学習からアプリケーション開発までを効率化する方法をご紹介します。
- 1. なぜ今「AIコーディング×UI部品」の戦略が必要なのか
- 2. Infragisticsのソースコード・ドキュメントはAI参照に利用可能
- 3. バイブコーディング時代の到来
- 4. AIモデル学習対象としての Infragistics の強み
- 5. ChatGPT・Claude・Cursor・Copilotの得意分野と使い分け
- 6. AI導入の実践例:ChatGPTで週報アプリ開発
- 7. QCDの最適化 — 費用削減・品質向上・生産性アップ
- まとめ
1. なぜ今「AIコーディング×UI部品」の戦略が必要なのか
近年、生成AIの進化と共に、アプリケーション開発の主役は「人+AI」のハイブリッド体制へと急速に移行しています。
しかし、現場からはこんな悩みをよく聞きます。
- AIにUIコードを書かせると、品質や動作が安定しない
- 社内仕様やUIルールをAIに覚えさせるのが難しい
- 短納期案件での品質保証が不安
- スクラッチUI部品ではなく、品質の高いUI部品を量産できないか
この課題の根本は、AIが学習するUIコードの品質と量にあります。 そこで活躍するのが、Infragisticsの高機能UIコンポーネント群です。
Infragisticsは長年にわたり、業務システム向けに高性能かつ美しいUI部品を提供してきました。しかも、公式オンラインドキュメントやサンプルコードは、AIモデルに学習させることが可能です。 つまり、ChatGPT、ClaudeやCursor、Copilotなどにこの知識を丸ごと渡せば、AIが社内標準UIを即座に提案・生成できる環境が構築できます。
Web アプリケーション
- Ignite UI for React ヘルプドキュメント
- Ignite UI for Blazor ヘルプドキュメント
- Ignite UI for Angular ヘルプドキュメント
- Ignite UI for Web Components ヘルプドキュメント
- Ignite UI for jQuery ヘルプドキュメント
- Ultimate UI for ASP.NET ヘルプドキュメント
Windows アプリケーション
2. Infragisticsのソースコード・ドキュメントはAI参照に利用可能
「Infragisticsのサンプルコードやドキュメントを、ChatGPTなどのAIに参照させても大丈夫ですか?」 最近、セミナーやお打ち合わせで最も多くいただく質問のひとつです。
結論から言うと、Infragisticsの公開サンプルコード・公式ドキュメント・APIリファレンスは、AIツールのプロンプト入力や参照資料として利用可能です。
利用可能な理由
公式に公開されているリソース Infragisticsが提供するヘルプ、APIリファレンス、サンプルコードは、製品利用者が自由に参照・活用できることを前提に配布されています。
商用アプリ組み込みを想定
ライセンス契約上、製品UI部品の利用とセットでコードやサンプルを組み込むことが許可されています。(※実際に商用アプリに組み込む場合は製品ライセンスが必要です)
注意すべきポイント
製品インストーラーに含まれる非公開ソースコードや内部実装は、そのまま第三者に配布・共有することはできません。
ポイントは、公開されているInfragisticsのコードやヘルプドキュメントは、安心してAIに参照させることができるということです。
3. バイブコーディング時代の到来
「バイブコーディング(Vibe Coding)」は、AIと開発者がリアルタイムで対話しながら作るコーディングスタイル。 InfragisticsのUI部品はドキュメントとコードが整っているため、このスタイルと非常に相性が良いです。
例えば、Cursorを開きながらAIにこう話しかけます。
「この画面にフィルタ付きのData Gridを追加して。列は顧客ID、名前、売上額。」
すると、AIはInfragisticsの標準コードをもとに即座に生成し、ほぼ修正不要で動作します。
4. AIモデル学習対象としての Infragistics の強み
4.1 高品質で一貫性のあるコード
AI学習において、入力データの品質は極めて重要です。 Infragisticsのサンプルコードは可読性が高く、命名規則・構造・コメントが整っているため、学習後のAIコード生成の安定性が格段に向上します。
4.2 幅広いUI部品カバレッジ
- Data Grid
- Chart(折れ線・棒・円など)
- Scheduler(スケジュール管理)
- Formコンポーネント
など、業務アプリで多用される部品が網羅されているため、AIが生成するUIは即戦力レベルの高品質を保つことができます。Infragistics で全て製造・テストが終わっているUI部品をAIコーディングすることが可能です。
4.3 フレームワーク対応の広さ
Webアプリケーションであれば、React / Angular / Blazor / Web Components / jQuery / ASP.NET Web Froms に標準対応、Windowsアプリケーションであれば、Windows Forms / WPF に標準対応しているため、学習後は任意のフロントエンド技術スタックで即利用可能です。
5. ChatGPT・Claude・Cursor・Copilotの得意分野と使い分け
5.1 ChatGPT
- 強み:自然言語処理力と発想支援力。仕様書、要件定義、説明文作成が得意。
- 使いどころ:開発前の要件整理、技術選定、仕様書→疑似コード変換。
然言語理解と発想支援に優れ、要件定義や仕様書作成など開発の初期段階で力を発揮します。 InfragisticsのドキュメントやAPIリファレンスを読み込ませれば、「仕様書を初心者向けに解説する」「設計案を複数パターン提案する」といった作業がスムーズに進みます。特に、仕様や要件を文章ベースで整理し、コード化する前の構想フェーズで重宝します。
5.2 Claude
- 強み:長文・大量ドキュメントの読解と要約。大容量のコンテキスト処理が可能。
- 使いどころ:Infragisticsのヘルプ全文や複数ファイルを読み込ませ、一貫性のあるコード指示を出すとき。
長文の読解や大量の情報処理に強く、大規模ドキュメントを一括で解析できるのが特徴です。 Infragisticsのヘルプ全体や複数のコードファイルをまとめて読み込ませ、一貫性のあるUIコードを出力させるといった、情報量の多い案件に向いています。ChatGPTよりも長いコンテキストを扱えるため、「全仕様を理解した上で最適な実装案を返す」といった場面で効果的です。
5.3 Cursor
- 強み:VS Code上で動作し、ローカルコードとAIを密結合して即編集。ファイル単位で修正提案&自動適用。
- 使いどころ:既存コードに部品追加・差し替え、リアルタイムのバイブコーディング。
VS Codeの拡張機能として動作し、ローカルのコードとAIを連動させながら即編集が可能です。 既存のプロジェクトを開いた状態で、InfragisticsのUI部品を差し込んだり修正したりできるため、「この画面にフィルタ付きData Gridを追加」「このボタンの動作を変更」といったリアルタイム編集に最適。AIとのやり取りをしながら、その場でコードを変更する「バイブコーディング」に特に向いています。
5.4 Copilot
- 強み:タイピング中の文脈からコード補完。短いコードやパターン適用に速い。
- 使いどころ:実装中の小さなUI部品やロジックの即時入力補助。
GitHubやIDEで動作し、タイピング中の文脈からコード補完を提案します。 大きな設計変更には向きませんが、既に決まったUI部品コードやパターンを素早く書き進めるときに効果的です。例えば、InfragisticsのGridイベントやクリックハンドラの定型コードを一瞬で補完してくれます。
6. AI導入の実践例:ChatGPTで週報アプリ開発
利用率1位であった ChatGPT をアプリケーション開発に活用するウェビナーオンデマンドをご紹介します。 この動画では、ChatGPT(Azure OpenAI Service)とBlazorを活用し、「週報を文章で入力すると、内容を分析して活動日付/訪問者名/商談サマリをグリッド形式に一覧化する」アプリケーションを開発する60分間のライブデモを実施しています。
動画に加えて、設定チュートリアルPDF・講演スライドPDF の資料も今すぐお受け取りいただけます。
ChatGPT×Blazorウェビナーオンデマンドを無料視聴 (※参加者からの評価が高かった2023年9月開催のウェビナーオンデマンド配信です)
7. QCDの最適化 — 費用削減・品質向上・生産性アップ
AIツールとInfragisticsの高品質UI部品を組み合わせることで、開発プロジェクトのQCD(Quality・Cost・Delivery)を総合的に改善できます。ここでは、その具体的な効果を掘り下げます。
7-1. 費用削減 — 工数とバグ修正コストを大幅低減
- AIによるコード自動生成で初期実装にかかる時間を短縮
- 例:Data Gridの並べ替え機能やチャートのインタラクションをゼロから書く必要がなくなる。
- UI部品の完成度が高いため、UI起因の不具合対応にかかる時間・人件費が減少
- 「バグ修正コスト」がプロジェクト後半で跳ね上がる現象を抑制。
7-2. 品質向上 — 高品質コードをベースに生成
- 学習や参照元となるInfragisticsのサンプルコードは、既に商用利用を前提とした堅牢な品質。
- AIはこのコードパターンを踏襲するため、生成されるコードも安定性・可読性が高い。
- 結果として、納品後のトラブルやパフォーマンス低下が減り、ユーザー満足度が向上。
7-3. 生産性アップ — 仕様変更や追加要件に即応
- バイブコーディング(AIと人間が対話しながら開発)で、仕様変更にも即時対応可能。
- 「このグリッドに列フィルターを追加して」「チャートに移動平均線を重ねて」などの変更を即座に反映。
- 新機能追加やUI改善のリードタイムが短縮され、顧客への価値提供スピードが上がる。
まとめ
ChatGPT・Claude・Cursor・CopilotとInfragisticsを組み合わせれば、社内AIが即戦力UI部品を提案・生成できる環境が構築できます。 特に、InfragisticsのコードはAIモデル学習に利用可能である点が大きな強み。 これにより、AI部門はQCD全てを満たす開発革新を実現できます。
まだ試していない方は、ぜひInfragistics 無料トライアルで部品の品質を体験し、社内AI学習データとして活用してください。
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