インフラジスティックス・ジャパン株式会社Blog

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UI開発ツール(Figma, Cursor, App Builder)の生成AI特徴をまとめてみた | 開発ローカル情報、毎月キャッチアップ(2025年3月号)

UI,開発,生成AI

開発ローカル情報とは、インフラジスティックスが日々お客様と対話する中でよく耳にする、開発現場の小さな領域に限定したトピックを掘り下げて共有する特集です。

3月は、その目覚ましい変化は語るまでもないであろう生成AIの機能、特にUIの開発において代表的なツールであるFigma・Cursor・App Builder(弊社ツール) を比較して特徴をまとめました。

一方、普段商談をさせて頂く中では、「AI活用」だけでなく「AI開発」を構想・着手している企業様も多くいらっしゃいました。お話を聞く中では、社内に蓄積されている業務データをテキストプロンプトで検索・分析できる社内用の生成AIチャットボットが具体的な開発対象として主流のようでした。

UI開発に使える生成AI機能比較

さて、UI開発における「AI活用」に着目してみます。
UIデザインから開発までの一連の過程で有用なツール、「Figma AI」「App Builder AI」「Cursor AI」の3つのAI機能を比較すると、それぞれ異なる特徴と強みがあります。

Figma AI / App Builder AI / Cursor AI のカバーエリア

Figma AI は主にUIデザイナーを対象とします。プロンプトから静的UIデザインを生成する機能です。Figma Dev Mode で開発者へのハンドオフをサポートする機能は有していますが動的制御を含む直接のコード生成はできません。UIデザインフェーズに特化しているのが特徴です。2025年3月現在、ベータ版として提供されています。

App Builder AI はUIデザインも担う開発者や要件定義をするPMを対象とします。テキストプロンプトから動的UIコンポーネント(見た目を含む)とコードを生成できます。Webアプリケーション用の複数のフレームワーク(React, Angular, Blazor, Web Components)に対応します。UIデザインからUI開発(コーディング)まで一貫して対応可能なのが特徴です。また、データバインディングやAPI連携サポートによるバックエンド連携機能も備えています。2025年3月現在、プレビュー版として提供されています。

Cursor AI は開発者やプログラマー向けです。見た目を含まないコードスニペットを生成します。フレームワークへの対応は部分的で、開発(コーディング)に特化しています。コードの自動生成、補完、デバッグを含むフルスタック開発をサポートしている点が特徴です。2025年にインフラジスティックス・ジャパンが200社に対して実施した独自調査では、全体の5.0%が Cursorをプログラミング支援AIツールとして利用していました。

比較表( Figma / App Builder / Cursor )

  Figma AI App Builder AI Cursor AI
主な対象ユーザー UI/UXデザイナー
サービスデザイナー
開発者
PM
開発者
プログラマー
プロンプトから生成するもの 静的UIデザイン 動的UIコンポーネント(見た目を含む)
コード
コード(見た目を含まない)
コードエディタとしての機能
対応可能コード 不可(デザインのみ) 複数フレームワーク対応 部分的にフレームワーク対応
開発プロセス UIデザインフェーズに特化 UIデザインとUI開発(コーディング)まで一貫対応 開発(コーディング)に特化
バックエンド連携 非対応 データバインディング
API連携サポート
フルスタック対応開発をサポート

このように、3つのAIツールはそれぞれに異なる強みとカバー領域を持ち、開発プロセスの各段階で活用できます。

自組織の開発ニーズや従来存在するプロセスに合わせて、これらのツールとAI機能を適切に組み合わせることで、UI開発プロセス全体の効率化と品質向上が期待できます。

生成AIの急速な進化により、これらのツールの機能も日々拡張されています。今後も続々と機能強化されることは必至でしょう。

App Builder AI の最新機能

前述の図の通り、UIデザインからUI開発(コーディング)まで一貫して対応可能なWebアプリケーションローコード開発ツール App Builder の AI機能が2025年3月に強化され、プレビュー版としてリリースされました。

prtimes.jp

3つの強化機能「ビュー生成・データソース生成・画像生成」を「App Builder AI」として使用できます。エンタープライズ利用を想定してデータ保護を優先しており、ユーザーとして識別できる情報は保存されず、またデータはOpen AIモデルの改善には使用されません。
企業内利用に安心してお使いいただけます。

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