インフラジスティックス・ジャパン株式会社、ローカライゼーションのデニです。Ignite UI for Angular 10.2.0 リリースいたしました。本リリースでは様々な新機能と重要な変更が含まれておりますので是非ご期待ください。詳細は以下をご覧ください。
- Typedoc と Sass の API サイトで表示するバージョンを選択いただけますが、製品リリースから同バージョンの API ご提供までには通常数日いただいております。また前バージョンリリース以降に API の追加/変更がない場合、最新バージョンはドロップダウンに追加されない場合があることにご注意ください。
はじめに
Ignite UI for Angular は、50 種類以上のマテリアルデザインに対応する Angular 対応コンポーネントです。モバイル向けのコンポーネントだけではなく、データグリッドや、コンボ、カレンダーなど、業務アプリで必須の機能を持ったコンポーネントを提供しています。
Ignite UI for Angular のバージョニング
Ignite UI for Angular は、有名なセマンティックバージョニングとは異なる方式でバージョンがつけられています。詳しくは下記の記事をご覧ください。
Ignite UI for Angular 10.2.0 リリースノート
ここからは、GitHub の 10.2.0 リリースノートを訳したものです。読みやすいように意訳をいれていますので、必ず本文を確認してください。
概要
IgxGridActions
- グリッド アクションの
asMenuItems
入力を追加しました -igx-grid-editing-actions
、igx-grid-pinning-actions
。true に設定すると、関連するアクション ボタンをボタンとラベルの付いた個別のメニュー項目として描画します。
- グリッド アクションの
IgxGrid
、IgxTreeGrid
、IgxHierarchicalGrid
- 動作変更 - Excel スタイル フィルタリングは、Excel などのフィルタリング エクスペリエンスを提供するように変更されました。これには、次の変更が含まれます:
Ctrl + Shift + L
を押すと、Excel スタイル フィルタリング メニューを閉じることができます。Enter
キーを押すと、フィルターを適用できます。- Excel スタイルのフィルタリング メニューで項目を検索すると、検索語に一致する行のみがフィルタリングされます。
現在の選択をフィルターに追加
オプションをオンにすると、以前にフィルターされた項目に新しい検索結果が追加されます。
- 動作変更 - Excel スタイル フィルタリングは、Excel などのフィルタリング エクスペリエンスを提供するように変更されました。これには、次の変更が含まれます:
IgxInputGroup
- 重大な変更 -
type
入力プロパティの可能な値として、fluent
、fluent_search
、bootstrap
、およびindigo
を削除しました。 - 動作変更 - 入力グループのスタイリングは、使用されているテーマによって決定されるようになりました。残りの
type
-line
、border
、およびbox
は、material
テーマで使用した場合にのみスタイリングに影響します。search
タイプは、すべてのテーマでスタイリングに影響します。ランタイムにテーマを変更しても、入力グループのスタイルは変更されません。ページを更新する必要があります。
- 重大な変更 -
IgxGrid
、IgxTreeGrid
、IgxHierarchicalGrid
- 出力の名前を変更
onRowEditEnter
からrowEditEnter
にonCellEditEnter
からcellEditEnter
にonCellEdit
からcellEdit
にonRowEdit
からrowEdit
に - 重大な変更 -
onCellEditCancel
イベントは、編集可能なセルが編集モードを終了するたびに発生される新しいcellEditExit
イベントに置き換えられます。 - 重大な変更 -
onRowEditCancel
イベントは、編集可能な行が編集モードを終了するたびに発生される新しいrowEditExit
イベントに置き換えられます。
- 出力の名前を変更
IgxOverlay
- 重大な変更 -
PositionSettings
のtarget
プロパティは非推奨になりました。代わりに、コンポーネントのアタッチ ターゲットをOverlaySettings
に表示するように設定できます。
- 重大な変更 -
IgxToggleDirective
onAppended
、onOpened
、およびonClosed
イベントは、ToggleViewEventArgs
タイプの引数を発生しています。onOpening
イベントとonClosing
イベントは、ToggleViewCancelableEventArgs
タイプの引数を発生しています。
IgxSelect
- 項目のリスト コンテナーに
aria-labelledby
プロパティを追加しました(role="listbox"
としてマークされています)。これにより、支援技術のユーザーも、リストを開いた時に項目のリスト コンテナーが何に使用されているかを知ることができます。
- 項目のリスト コンテナーに
IgxDatePicker
- 重大な変更 -
label
プロパティは非推奨になりました。 - 入力フィールドに
aria-labelledby
プロパティを追加しました。これにより、支援技術のユーザーも、入力フォーカス時、どのコンポーネントが使用されているかを知ることができます。
- 重大な変更 -
igxNavigationDrawer
- ドロワーを切り替えるときにアニメーションを有効または無効にする
disableAnimation
プロパティを追加しました。デフォルトでfalse
に設定されます。
- ドロワーを切り替えるときにアニメーションを有効または無効にする
igxTabs
- タブのコンテンツのトランジション アニメーションを有効/無効にする
disableAnimation
プロパティを追加しました。デフォルトでfalse
に設定されます。
- タブのコンテンツのトランジション アニメーションを有効/無効にする
IgxExpansionPanel
IExpansionPanelEventArgs.panel
- 非推奨。パネルへの参照を取得するには、owner
プロパティを使用します。
IgxCalendarComponent
、IgxMonthsViewComponent
、およびIgxYearsViewComponent
tabIndex
プロパティは、ページ ナビゲーションを改善し、W3 アクセシビリティ推奨事項に準拠するために削除されました。また、カレンダーの日付グリッドは 1 つのタブ ストップのみになり、同じアプローチがIgxMonthsViewComponent
とIgxYearsViewComponent
に適用されます。
新機能
IgxGrid
、IgxTreeGrid
、IgxHierarchicalGrid
- ツールバーを介してグリッドのエクスポートをトリガーし、エクスポートに 500 ミリ秒以上がかかる場合、エクスポート ボタンが無効になり、エクスポートが完了するまでツールバーの下部に不確定プログレス バーが表示されます。
cellEditExit
は、セルが編集モードを終了したときに発生する新しいイベントです。rowEditExit
は、行が編集モードを終了したときに発生する新しいイベントです。- 指定された行コンポーネントに含まれるデータを表すオブジェクトを返す getRowData(rowSelector) メソッドを追加しました。
- 公開されたメソッドを介して行追加 UI を生成する機能を追加しました。rowEditing を有効にする必要があることに注意してください。
- 行追加 UI を開始する
beginAddRow
メソッド。 - 子追加 UI を開始する
beginAddChild
メソッド。
this.grid.beginAddRow(rowID);
- コンテキスト式に基づいて UI をトリガーする [行の追加] と [子の追加] のボタンを表示/非表示にするため、
IgxGridEditingActions
コンポーネントに入力プロパティを追加しました。
<igx-tree-grid [rowEditing]="true"> <igx-action-strip #actionStrip> <igx-grid-editing-actions [addRow]="true" [addChild]="actionStrip.context.level < 3"> </igx-grid-editing-actions> </igx-action-strip> </igx-tree-grid>
- 行追加 UI を開始する
- 新しい
locale
とpipeArgs
パラメーターが、IgxNumberSummaryOperand
とグリッド ロケールを公開するIgxDateSummaryOperand
によって公開されるoperate
メソッドに導入されました。locale
パラメーターを使用して、ローカライズされた集計データを取得します (グリッドのロケールに従います。渡されない場合、locale
は'en-US'
にデフォルト設定されます)。返される日付および数値の形式をカスタマイズする場合のみ、pipeArgs
パラメーターを使用します。
class MySummary extends IgxDateSummaryOperand { operate(columnData: any[], allData = [], fieldName, locale: string, pipeArgs: IColumnPipeArgs): IgxSummaryResult[] { const pipeArgs: IColumnPipeArgs = { format: 'longDate', timezone: 'UTC', digitsInfo: '1.1-2' } const result = super.operate(columnData, allData, fieldName, locale, pipeArgs); return result; } }
- 新しい
pipeArgs
入力プロパティはIgxColumnComponent
によって公開されます。これは、DatePipe
とDecimalPipe
に引数を渡して、日付列と数値列の表示をフォーマットするために使用されます。
IGX_INPUT_GROUP_TYPE
インジェクション トークン- グローバルなレベルで入力グループ
type
を設定できるため、すべての入力グループ インスタンス、そしてそのインスタンスをテンプレートとして使用しているコンポーネントには、トークンで指定された入力グループ タイプが設定されます。type
を明示的に設定することにより、コンポーネント レベルでオーバーライドできます。
- グローバルなレベルで入力グループ
IgxExcelExporterService
- ワークシートの名前を設定できるようにする
worksheetName
プロパティをIgxExcelExporterOptions
に追加しました。
- ワークシートの名前を設定できるようにする
IgxDatePicker
label
プロパティは非推奨になり、タグ内にigxLabel
をネストすることでカスタム ラベルを設定することもできます。
IgxTimePicker
- カスタム ラベル機能を追加しました。
IgxCalendar
およびIgxDatePicker
- コンテンツ領域の左側に週番号を表示できる新しいshowWeekNumbers
入力。IgxOverlay
PositionSettings
のtarget
プロパティは非推奨になり、OverlaySettings
に移動しました。- オプションの Point/HTML 要素パラメーター
target
がposition()
メソッドに追加されました。 - 事前定義された
PositionSettings
に基づいて非モーダルOverlaySettings
を作成するcreateAbsoluteOverlaySettings
とcreateRelativeOverlaySettings
メソッドを追加しました。メソッドはIgxOverlayService
から公開されます。createAbsoluteOverlaySettings
は、アウトレットが提供されている場合、GlobalPositionStrategy
またはContainerPositionStrategy
を使用して非モーダルOverlaySettings
を作成します。Center
、Top
、およびBottom
のAbsolutePosition
列挙体を受け入れます。デフォルトはCenter
です。
const globalOverlaySettings = IgxOverlayService.createAbsoluteOverlaySettings(AbsolutePosition.Top);
createRelativeOverlaySettings
は、AutoPositionStrategy
、ConnectedPositioningStrategy
またはElasticPositionStrategy
を使用してOverlaySettings
を作成します。ターゲット、ストラテジおよび位置を受け入れます。target
は、コンポーネントが表示するアタッチ ポイントまたは要素です。位置ストラテジは、RelativePositionStrategy
列挙体であり、デフォルトはAuto
です。位置はRelativePosition
列挙体です。可能な値は、Above
、Below
、Before
、After
、およびDefault
です。デフォルトのオプションはDefault
であり、要素をターゲットの下に配置し、左揃えにします。
const targetElement = this.button.nativeElement; const connectedOverlaySettings = IgxOverlayService.createRelativeOverlaySettings( targetElement, RelativePositionStrategy.Connected, RelativePosition.Above);
IgxToast
- コンポーネントは、
IgxOverlayService
を利用して自身を DOM に配置するようになりました。 - ユーザーが
IgxOverlayOutletDirective
を使用してカスタム オーバーレイ アウトレットを指定できるように、追加の入力プロパティoutlet
を追加しました。 position
プロパティは、厳密なテンプレートで機能するタイプIgxToastPosition
の値を受け入れるようになりました。
- コンポーネントは、
IgxExpansionPanelHeader
onInteraction
がキャンセル可能になりました。iconRef
プロパティを追加しました。これを使用して、表示された展開/縮小インジケーターへの参照を取得できます。iconPosition
がNONE
に設定されている場合、null
を返します。
サンプル
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Angular API
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