
こんにちは、Infragisticsソリューションコンサルタントの田上です。
本記事では、システム開発においてしばしば発生する「デザインの2重管理」という課題に焦点を当て、その解決策として App Builder を活用する方法をご紹介します。特にプロジェクトマネージャーやIT部門のリーダー層を意識し、上流工程から見直すことで大幅な工数削減につながる考え方を掘り下げていきます。
- 1. デザイン工数の2重管理とは?
- 2. 上流工程での影響
- 3. なぜ従来のツールでは解決できないのか?
- 4. App Builderが提供する解決策
- 5. 実際の効果事例
- 6. PMが得られるメリット
- 7. 他のアプローチとの比較
- 8. 今後の開発スタイルにおけるApp Builderの位置づけ
- まとめ
1. デザイン工数の2重管理とは?
システム開発において、UI/UXデザインは欠かせない要素です。しかし、多くの現場で「デザインが2重管理」されている実態があります。
例えば:
- モバイル版とPC版で別々にデザインファイルを作成
- デザイナーがFigmaやXDで作ったデザインを、エンジニアが再現する際に再度調整
- 顧客向け提案資料のデザインと、実装用デザインが乖離
こうした2重管理は、次のような問題を引き起こします。
- 修正時の反映漏れ
- デザインと実装の乖離
- 不要なレビューや確認作業の増加
- 工数の肥大化
特にプロジェクトが大規模化すると、これらの積み重ねが納期遅延や品質低下に直結します。つまり、「2重管理」は単なるデザイン上の無駄ではなく、プロジェクト全体のリスク要因になっているのです。

2. 上流工程での影響
デザイン工数の2重管理は、下流工程だけでなく上流工程にも深刻な影響を与えます。
要件定義とのズレ
顧客と合意したデザイン仕様が、実装段階で微妙に変わってしまうケースは珍しくありません。これは「デザインドキュメント」と「実装用デザイン」が別物として扱われることに起因します。結果として、「合意内容と違う」というクレームや、追加コスト発生の火種となります。
見積もりの不正確さ
デザインが複数管理されていると、修正コストや追加対応の見積もりが甘くなります。その結果、実際には余計な工数が発生し、プロジェクトが赤字化するリスクも高まります。特にウォーターフォール型の開発では、要件定義段階の見積もり誤差がそのままプロジェクト全体の失敗につながります。
コミュニケーションの断絶
デザイナーとエンジニア、さらには顧客担当者との間で「どのデザインが最新か?」という無駄なやりとりが発生します。これはPMにとって大きなストレスとなり、調整工数が増大します。
👉 つまり、デザインの2重管理を解消できれば、上流工程からの効率化が可能になり、見積精度・進行管理・顧客満足度のすべてを改善できるのです。
3. なぜ従来のツールでは解決できないのか?
FigmaやAdobe XDといったデザインツールは優れていますが、「実装とシームレスに統合する」という点では限界があります。
- デザインファイルとコードは別物として存在している(2重管理)
- モバイル・PCで異なる解像度でのデザインを分けざるを得ないケースが多い(2重管理)
- デザイン変更がコードに自動反映されない(2重管理の弊害)
そのため、どれだけデザインツールを使いこなしても、「2重管理」そのものからは逃れられないのが現状です。加えて、最近はプラグインや外部サービスを使って「デザインからコード生成」を試みる取り組みもありますが、実際のプロジェクトに適用すると次の壁に突き当たります。
- 生成されるコードが本番環境で利用できるプロダクション品質ではない
- メンテナンス性が低く、結局エンジニアが手直しする必要がある
- 対応フレームワークが限定的で、企業システムには不十分
結果として「2重管理が必要」という本末転倒な状況に陥ります。
4. App Builderが提供する解決策
Infragisticsの App Builder は、デザインとコードの分断を解消するために開発されたローコードツールです。ポイントは以下の通りです。
ワンソース・マルチデバイス対応
1つのデザインから、PC・モバイル双方に最適化されたWebアプリケーションを自動生成。これにより「デバイス別のデザインファイル管理」が不要になります。レスポンシブレイアウトもサポートされるため、従来は「画面幅ごとにUIを作り直す」という煩雑な作業がなくなります。****
デザインとコードの統合
デザインはそのまま実装可能なコードへ変換されます。React、Angular、Blazorなどの主要フレームワークに即時対応し、生成されるコードもベストプラクティスに沿った構造になっています。これにより、エンジニアがゼロから組み直す必要がありません。
上流工程の一貫性
要件定義で作ったデザインがそのままコード化されるため、顧客との合意内容がそのまま動作するシステムに反映されます。結果的に、レビューや修正も最小限で済み、見積精度や納期遵守率が飛躍的に高まります。

5. 実際の効果事例
ある製造業向けの基幹システム開発プロジェクトでは、PCとモバイルの両方に対応する必要がありました。
従来の場合
- デザイナーがPC版とモバイル版を別々に作成
- エンジニアがそれぞれのデザインを再現
- 修正のたびに両方のコードを変更
という流れで、デザイン管理と修正の工数が膨らんでいました。
App Builderを導入した場合
- 1つのデザインでPC/モバイルを同時にカバー
- 修正もワンソースで対応可能
- デザインレビュー回数を約40%削減
- 全体工数を30%圧縮
このように、App Builderは単なる「便利ツール」ではなく、プロジェクト全体の構造的課題を解決するソリューションとして機能します。ある金融業のプロジェクトでは、要件定義段階で作成したデザインをそのまま顧客デモに利用し、コードも自動生成。顧客が「イメージと違う」と指摘するケースが激減し、要件定義からリリースまでのリードタイムを25%短縮でききています。
費用対効果

6. PMが得られるメリット
プロジェクトマネージャーにとって、App Builderを導入することでフロントエンドにおける70%の開発効率を得ることができます。
- 進行管理がシンプルに:デザインソースが一本化されるため、最新版の確認が容易
- 見積精度の向上:デザイン変更がコードに直結するため、修正工数を正確に予測可能
- 品質保証:デザインと実装の乖離がなくなり、バグ要因を削減
- 顧客満足度向上:上流工程で合意したデザインをそのまま納品できる
これによりPMはフロントエンド開発から解放され、「よりシステムのコアロジックに集中する役割」へとシフトできます。単に効率化だけでなく、プロジェクトマネジメントの質そのものが向上するのです。

7. 他のアプローチとの比較
「App BuilderはFigmaやXDとどう違うのか?」という質問をよくいただきます。
- Figma/XD:デザインに特化。操作性は優れるが、コードへの変換は外部プラグインや手作業が必要。
- ローコードプラットフォーム(Power Appsなど):業務アプリ構築は早いが、柔軟なUI設計やコード生成精度に限界がある。
- App Builder:UIデザインと実装コード生成をワンストップで提供し、主要フレームワークに即対応可能。
つまり、App Builderは「デザイナーとエンジニアの中間に立ち、双方の生産性を最大化する」点で独自のポジションを確立しているのです。
8. 今後の開発スタイルにおけるApp Builderの位置づけ
DX推進が叫ばれる中、開発現場では「いかに効率的にUIを設計し、ユーザーに届けるか」が重要なテーマとなっています。App Builderは、以下の流れを支える中核ツールとなり得ます。
- 要件定義フェーズ:顧客と合意形成するデザインを即座に可視化
- 設計フェーズ:デザインをそのままコード化し、エンジニアへ引き渡し
- 実装フェーズ:フレームワークに適したコードを利用し、追加開発を効率化
これはまさに「デザインの2重管理を解消」するだけでなく、開発ライフサイクル全体の効率化につながります。
さらに今後は、生成AIと組み合わせることで、要件定義の文章やワイヤーフレームから直接App Builderで動作可能なデザインを生成し、そのまま実装へとつなげることも現実味を帯びています。
まとめ
デザイン工数の2重管理は、多くのプロジェクトで無視できない課題となっています。モバイルとPCの両方に対応しなければならない現代の開発現場では、ますます深刻な問題です。
- 2重管理は工数増加・品質低下・顧客満足度低下を招く
- 上流工程から見直すことで、根本的な解決が可能
- App BuilderはワンソースでPC/モバイルを両立し、デザインとコードを統合
- PMは見積精度・進行管理・品質保証のすべてのメリットを得られる
👉これからの開発では、「上流工程を見直して、デザイン工数の2重管理を解消する」という視点が不可欠です。App Builderを活用し、プロジェクト全体を効率化する一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?
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