インフラジスティックス・ジャパン株式会社Blog

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無償OSS vs 有償ライブラリはどちらがプロジェクトコストを削減できる?

こんにちは!インフラジスティックス・ジャパンです。

InfragisticsのUIライブラリ(※以下、有償ライブラリ)の導入を検討する際に、多くの開発現場のリーダーが直面するのが社内承認プロセスの壁です。特に、予算に関する制約や、「OSS(オープンソースソフトウェア)で十分ではないか?」というご意見も多く、有償ライブラリの導入が後回しにされがちです。

しかし、「有償ライブラリがもたらすコスト削減効果」を理解し、その価値を社内で効果的に伝えることができれば、プロジェクトの成功率を大きく高めることができます。本記事では、InfragisticsのUIライブラリを導入することで得られるメリットと、その投資効果を解説します。

1. 有償ライブラリは「変動費を抑制」できるコスト削減施策である

無償ライブラリ(OSS)は初期コストが「コストゼロ(0円)」に見えるため、一見するとコストがかからないように感じます。しかし、実際にはスクラッチ開発の工数や、品質を保つためのテスト工数が積み重なり、結果的に「変動費」が大幅に膨らむリスクがあります。

一方、有償ライブラリは「年間固定費」が必要ですが、プロジェクトの変動費を抑え、トータルコストを大きく削減することができます。有償ライブラリを選択したことで、プロジェクト全体の「100万円以上のコスト削減」を実現したケースも少なくありません。

チェックポイント
有償のUIライブラリは、プロジェクトの「変動費を抑える」ためのコスト削減施策である


2. 無償ライブラリの見えない「変動費」の増大

下記の表では、無償OSSを選択した場合に、具体的にどのような工数が隠れているのかを示しています。

番号 項目 内容
1 技術調査に費やす工数 OSSライブラリの選定や使用方法の習得には、多くの時間が必要です。特にドキュメントが不十分な場合や、実現したいサンプルが見当たらなかった場合など、ソースコードを直接解析する必要があり、開発スピードが著しく低下します。
例:「無料で使えるグリッドコンポーネントを選んだが、複雑なカスタマイズに対応するための実装方法が見つからず工数を費やした。」
2 プロトタイプや実証検証に費やす工数 OSSは一部の機能が期待通りに動作しない場合があり、検証や試作が長引くことがあります。有償ライブラリでは、提供元が部品の動作テスト済みの部品を使えるため、試作・検証工数が大幅に削減できます。また、提供元のサポートを受けられるため、問題発生時にも迅速に対応できます。
3 共通部品化や再利用性の問題 OSSでは、カスタマイズしたUI部品の再利用が難しく、部品ごとの整合性を保つために手間がかかります。これに対して、有償ライブラリは統一された部品が提供され、再利用がスムーズに行えます。
例:「OSSを中心にコーディングしていたが、共通化と再利用が難しく、部品ごとに仕様が異なるカスタマイズが発生してしまった。」
4 設計レビューやコード調整の工数増加 OSSでは、コンポーネント同士の整合性や統一感を保つために設計レビューが増え、コードの調整工数も増大します。有償ライブラリでは一貫性のある設計がされており、このような問題を回避できます。
5 テスト工数の肥大化 OSSは信頼性の保証が薄く、独自のテストケースを多数用意する必要があります。一方、有償ライブラリはすでに品質が保証されているため、テスト工数を大幅に削減可能です。
6 バージョンアップやサポート切れのリスク OSSは頻繁なアップデートや突然のサポート終了が起こり得ます。これにより、予期しない修正や対応が必要になることがあります。有償ライブラリでは長期的なサポートが提供され、こうしたリスクを大幅に軽減できます。
7 大量データ処理時のパフォーマンス問題 OSSでシステムを構築した場合、大量データを処理する際にパフォーマンスの問題が発生することがあります。初期段階で有償ライブラリを選択していれば、最適化されたアルゴリズムや高いパフォーマンスを享受でき、大きな工数削減に繋がります。
例:「OSSでグリッドを構築したが、大量データでパフォーマンスが著しく低下し、手戻りが発生してしまった。」

2-1. 無償ライブラリ(OSS)では「膨らんでいく変動費」を抑えられない・・・

「無料だから」という理由でOSSを選んでも、上記表のような「追加工数」がプロジェクト全体の変動費を予想以上に押し上げる原因となります。この隠れたコストは、事前に予測することが非常に難しく、最終的な結果としてトータルコストが大幅に膨らむことになります。

そのため、無償ライブラリ(OSS)を選定する場合は、初期コストだけでなく「長期的なプロジェクトのトータルコスト」を考慮し、会社全体で意識的に学んでいく必要があります。

チェックポイント
無償ライブラリ(OSS)の「ゼロコスト(0円)」の裏には、隠れた変動費が潜んでいる


2-2. 高度で複雑なUIを「自社でスクラッチ開発」できるのかどうか・・・

無償ライブラリ(OSS)を活用したとしても、高度で複雑なUIをスクラッチで独自開発できるかというと、正直なところ、現実的には難しいと言わざるを得ません。確かに、開発者が一からUIを作り上げることは可能ですが、年単位の開発期間とコストが掛かります。

一方で、有償ライブラリは数千万円以上の投資と数百人規模で開発されています。厳格なテストやパフォーマンスの最適化が既に施されており、高度な機能のUIコンポーネントをすぐに利用可能です。自社の開発時間を大幅に短縮できるだけでなく、品質や安定性の面でも圧倒的なアドバンテージがあります。

つまり、自社のスクラッチ開発にかかる時間とコストを考えれば、初期段階から有償ライブラリを導入する方がコストを大きく削減できると言えるでしょう。

チェックポイント
多額の投資によって開発された有償ライブラリを導入することで、自社コストを大きく削減できる


3. 有償ライブラリがもたらすROI(投資対効果)

企業にとって、新しいツールを導入する上での最大の要素は、「投資対効果 (ROI: Return on Investment) 」です。有償のUIライブラリを選択することで、開発工数削減や品質向上を通じ、初期投資額を大幅に上回る利益を生むことが可能です。

チェックポイント
無償ライブラリ(OSS)と有償ライブラリの投資対効果 (ROI) を理解する

3-1. ROIを構成する要素

Infragisticsの有償ライブラリがもたらすROIは、以下の主要要素で成り立っています。

直接コスト削減

  • 工数削減・・・開発、テスト、設計レビューの時間を大きく短縮。
  • メンテナンス費用削減・・・OSSライブラリのサポートやアップデート対応が不要
  • トレーニングコストの削減・・・高品質なドキュメントや技術サポートにより、学習コストを抑制

間接コスト削減

  • 納期遅延リスク低減・・・高度なコンポーネントで短期間でのプロトタイプ開発が可能。
  • 人材の有効活用・・・チームがより創造的なタスクに集中できる。

価値創出

  • 顧客満足度向上・・・高品質なUIでユーザーエクスペリエンスを向上。
  • 競争優位性・・・他社製品よりも早く市場投入が可能。

3-2. ケーススタディ - プロジェクト全体の「開発コスト25%削減」を実現

成功している導入事例をいくつか掲載しています。Infragisticsの有償ライブラリを導入した結果、以下の効果を得ることが出来ています。

  • 開発スピードの向上・・・通常24カ月かかる開発を6カ月分短縮。
  • 修正工数の削減・・・無償ライブラリ(OSS)の利用時に比べ、バグ修正や機能の追加工数が60%削減。
  • 総合コストの減少・・・1つのプロジェクトあたり25%のコスト削減を達成。

この事例では、年間固定費(ライブラリ費用)が25万円掛かってしまう一方で、「削減されたコストは100万円を超えて4倍以上のROI」を記録しました。

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導入事例
導入事例のご紹介1

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導入事例のご紹介2

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導入事例
導入事例のご紹介3

まとめ

無償OSSライブラリが一見無料の「コストゼロ(0円)」に思える一方で、多くの隠れたコストが潜んでおり、最終的にプロジェクトの変動費が膨らむリスクが高いことがわかります。

一方で、Infragisticsの有償ライブラリは年間の固定費を支払うことで、安定的なコスト管理(資金調達)とプロジェクト工数削減を実現でき、導入企業にとって大きな費用対効果をもたらします。

チェックポイント
有償ライブラリは高い費用対効果 (ROI) を得られる投資である

Infragistics UIライブラリを導入しよう!

本記事では、InfragisticsのUIライブラリを導入することで得られるメリットと、その投資効果を解説しました。

Infragisticsを導入することで、プロジェクトの変動費を大幅に削減することができます。OSS利用を検討する場合は、同時に有償ライブラリを導入したときの投資対効果も含めて社内検討できると良いでしょう。安定したコスト管理を実現するためにも、InfragisticsのUIライブラリは非常に有効な選択肢です。

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